小さな巨人 トミー・バーンズ

トミー・バーンズ
1881-1955
第6代プロボクシング世界ヘビー級王者
カナダ出身のボクサーで、身長171cm、体重78kgと小兵ながら前身がホッケーの名手であったという素早い動きと、体格に似合わぬ強打を武器に8連続KOを含む世界王座を11度防衛した伝説のチャンピオンである。
現代ほどの技術的な完成度にない当時であるとは言え、170cmそこそこの体格でヘビー級の王者となるには並大抵の努力では無かった事が想像できる。
1908年、ジョン・サリバンなどの歴代王者が、カラーラインを使用して嫌厭してきた黒人の強豪選手ジャック・ジョンソンの挑戦を受け、善戦したが体格差を埋める事ができず一方的に打たれ始めると警官がリングに入り試合を止めさせバーンズの敗北となった。
"カラーライン"とは、当時の白人の優位性を守るために制定された一種の人種差別的なルールであり、カラーラインを意思表示する事で白人は黒人からの挑戦を回避する事ができたと言うが、黒人に対する精神的な嫌悪と言うよりは、黒人の持つポテンシャルを恐れた為だとも言われている。
プロボクシング戦績
57戦 43勝 35KO 5敗
8分 1無判定
バーンズ vs ジョン・ジャクソン
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