絶技 猛虎硬爬山 李 書文

李 書文
り しょぶん
1864-1934
八極拳の創始者
一撃で絶命させる拳打
中国、河北省出身の拳法家で李氏八極拳の創始者であると同時に"神槍"と称えられるほどの槍の名手でもあった。
貧しい農民に生まれ、生活苦から劇団に入ったが、練習中の怪我により家に戻された。
その後、武術家になる事を決心した李書文は、昼夜を問わず激し稽古に打ち込み、次第に誰からも一目置かれる存在になったと言う。
練習する際には、誰に対しても容赦がなく、常に対戦相手に怪我を負わせたり、死亡させてしまう事さえあった為、“李狼子”と呼ばれ恐れられていたと言う。
小柄で細身の体形であったが、見た目に似合わぬ怪力の持主であったと言う。
ある時、町一番の力自慢が李書文に力比べを申し込んだところ、李書文は長さ三尺(約1m)の鉄の棒を壁に突き刺し、これを抜いてみろと言った。
男は半日かけて棒と格闘したが、抜く事は出来なかったと言う。
また、李書文の得意技として知られる猛虎硬爬山(もうここうはざん)の鍛錬では、重さ100kg以上もある石製の農耕機具を2m以上も高低差のある畑の上段に投げ上げていたと言われる。
真剣勝負では負け知らずであり、山東省で行われた"鉄頭王"呼ばれる武術家との果し合いでは、「あなたは、私を三度打って良い、その後に私は一度だけ打つ」と言い放ち、怒気が上がった鉄頭王は渾身の力で書文を三度打つもびくともせず、次に書文が鉄頭王の脳天に強力な掌打を叩き込むと頭が胴まで沈み込んで即死したと言う。
当時、その比類なき強さを称えた“李 書文に二の打ちいらず”と言う、唄い文句が流行るほど、広く世間に知れ渡っていた。
また、数多く行った果し合いでは、初めの牽制の一撃で対戦相手を殺してしまう事さえあったと言う。
そして、"神槍"とまで讃えられた槍術は、六合大槍(長さ3m以上もある槍)を用いて、壁にとまった数匹のハエを壁を傷つける事なく全て突き落として見せたと言われている。
中国拳法大家による八極拳の指導
五祖拳の拳法家による壮絶な部位鍛錬
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